ならだより

2024.7.7 七夕のあじさい夏にしがみつく

2024年7月7日、大和郡山市の矢田寺へ。あじさいの花でとても有名な矢田寺、開花シーズンの6月末まで大混雑なので近づきません。7月ぼちぼち、訪れてみることに。 前回の訪問は10年くらい前、すると、門前にあった和の食事処が、なんとトルコ料理店...
ならだより

2024.7.6 金魚は燃えているから好かれるの

2024年7月6日、奈良大学通信教育部事務局へ卒業論文の本稿を提出した後、大和郡山市へ。ちょっと特別な本屋さん、「とほん」さんを訪ねてみようと思い立ち。遊廓跡を巡って以来、この夏、郡山熱に浮かれています。 メルマガでいつも気になっていた活版...
nara university

泣いても笑っても

©Bianca Berndt Unsplash 卒業論文の本稿を奈良大学へ持参しました。表紙1、目次1、本文14、註4、参考文献5、資料20、併せて45ページ。結果は1か月後。 2013年に東大寺で論題に出逢ってから11年、とうとう終わった...
書架

私は夢から覚めたくない ―能楽『井筒』―

世阿弥が歴史や古典をもとに、どう自作を練り上げていったのか。申楽一座の野臥せりに近しい少年「鬼夜叉」が歯を食いしばって、当時最高の教養という名の苦汁を、我が骨肉と化すまで細胞レベルで吸い尽くしたのです。当時最高のintelligentsia...
書架

母を訪ねて鬼退治 ―『源氏物語』と『鬼滅の刃』のAnalogy―

平安文学といえば、それはまあ、『源氏物語』が最高峰なのでしょうか。私はこましゃくれた子どもだったので、小学生で『源氏物語』の原文を読み散らしていました。意味や解釈なんて後付けです。とにかく古典の響きに触れていたのです。それは正しかった、と断...
書架

誰の影響も受けない者 ―中沢新一『聖霊の王』―

ⒸAmazon 中沢新一氏の問題作。めっぽう面白いのですが、これを私の卒業論文の参考文献に載せる勇気はございません。 中沢先生は智識の辺境の住人で、そこに煮凝る思想を喰らいつくすおつもりです。私もいずれお相伴に与りたいものの、今はまだまだ役...
書架

流れ星か、見たことないな。 ―沢木耕太郎『流星ひとつ』―

私の涙は1円の価値もない。いや、1銭もないかもしれない。すぐ泣くのです、感動すると。 閑話休題、私が初めて知ったアフガニスタンは沢木耕太郎さんの『深夜特急第2便ペルシャの風』と思い出し、沢木さんの著作を再訪してみることに。私は3歳のころから...
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2024.6.30 夏越の薬草料理 大宇陀大願寺

2024年6月30日、宇陀市の大願寺へ薬草料理をいただきに参りました。それはもう10年以上前から希望していたことなのです。最近、私は「人生やり残したことリスト」なるものを手すさび、そのうちの一つの遊廓跡の訪問は6月29日に叶え、翌30日に薬...
my favorite

2024.6.29 遊女の空の巣 洞泉寺遊廓跡

2024年6月29日、大和郡山市洞泉寺町の町屋物語館へ。大正13年に創建されたこの木造三階建ての数寄屋造りの贅を凝らした町屋、昭和33年に廃業されるまで遊廓「川本楼」として営業されていました。大和郡山市は金魚の名産地、川本氏も金魚の養殖で莫...
書架

Mon cher Marc 親愛なるわたしのマルク ―マルクス・アウレリウス・アントニヌス『自省録』―

Marcus Aurelius Antoninus ©Wikipedia マルクス・アウレリウスの言葉を必要とする心境になり。 私はこの哲人皇帝が古代ローマ史の登場人物の中で、いちばん好きなのです。 敬愛する作家マルグリット・ユルスナールの...