飛鳥へ

飛鳥へ 飛鳥へ

飛鳥時代を中心に、日本史について勝手気ままに書き散らします。古代史は、日本の少年時代ではないでしょうか。神々に、思うがまま生きて死ねと命じられた、強く美しい少年たちの時代だと。

飛鳥へ

مرزبان マルズバーン 辺境伯

ⒸFreepik 特別史跡の古墳7基のうち5基は奈良県に在り。高松塚・キトラ・石舞台・巣山、そして桜井市の文殊院西古墳。 ちなみに5基のなかで最も聞き慣れない巣山古墳は、私が通っていた中学の最寄り。身近すぎて、探索するのも恥ずかしい。奈良の...
飛鳥へ

あのひとがいない、もう、この世のどこにも。 ―聖徳太子と藤原不比等―

©O-DAN 『日本書紀』の立役者は藤原不比等です。聖徳太子像を描き上げ、蘇我氏を朝敵に仕立て上げ、持統天皇の懐刀としてこの国を思うがまま動かした。ともあれ、不比等が日本の礎を固めたことに誰も異存はないでしょう。 不比等は天智天皇の落胤との...
飛鳥へ

あなたは裏切られるほどの逸材か ―生きた歴史 藤原氏―

談山神社 Ⓒ近畿日本鉄道 いまはむかし、私は奈良の桜井の多武峰、談山神社で巫女をしていました。世阿弥の足跡を辿って多武峰をたまたま訪ねてみたら、「巫女さんしてみいひんか」と神職の方にスカウトされたのです。 談山神社は、大祭の日には五摂家の殿...
飛鳥へ

ふたりの王女 ―鏡王女と額田王―

Ⓒpublic domain 「ふたりの女王」ならイングランドのエリザベスとスコットランドのメアリですが、「ふたりの王女」は本邦での鏡王女と額田王。少女漫画の金字塔『ガラスの仮面』の劇中劇でもありましたか。オリゲルドとアルディス、最高でした...
飛鳥へ

アムダリアとシルダリアのはざまへ ―組曲飛鳥―

2020年12月、中村哲先生を偲んで思ったこと。先生の魂は、アラル海へ注がれるふたつの河川アムダリアとシルダリアのはざま、命を懸けられた地に留まるに納まらない。 私の容貌は弥生人のベースに大きな目と二重瞼を移植した、10%だけ縄文人のハイブ...
飛鳥へ

人生は意義ある悲劇だ。それで美しいのだ。生き甲斐がある。 ―軽皇子と衣通姫 大伯皇女と大津皇子―

奈良国立博物館の展示で、愛媛県川之江市(現在の四国中央市)出土の弥生時代の銅鉾を観たとき、ふっと、悲劇の皇子の生涯を刻んだ本を思い出しました。 その本の題は『流刑の皇子』。木梨軽皇子(きなしのかるのみこ)、記紀の悲劇の皇子が主人公です。作者...
飛鳥へ

持統天皇 Lady Admiral

松本清張の小説『迷走地図』、内容はさておき、子ども心に「なんてすてきな題名」と感心していました。そんな私が描く地図、迷走ならぬ、『妄想地図』。 King of Kings 妄想のなかの妄想、それは、天智天皇のふたりの妃。ひとりは、古人大兄皇...
飛鳥へ

一期一会の奈良の旅

中宮寺 菩薩半跏像 ⒸWikipedia もし、それがたった一度だけ許された奈良への旅ならば、私はどこへ向かうとしよう。一期一会、次がない旅ならば、胸に焼きつけるべき奈良の光景は。 原風景、私の最も古い記憶は、夕陽の沈む二上山(ふたかみやま...