ならだより

2019.1.13 Frozen Memory こおりついた記憶

2019年1月13日、奈良県桜井市、『万葉集』の穂積皇子が想い人の但馬皇女へ詠んだ鎮魂歌の舞台、吉隠(よなばり)の猪養(いかい)の丘あたりを車で通りました。入江泰吉さんの写真では、すばらしい棚田に雪化粧で、傷心の皇女が眠るにふさわしい光景で...
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2018.1.7 青春の墓標 宇陀之蘇邇

日本古代史の青春の舞台にして墓標である、宇陀之蘇邇(うだのそに)。私の勉学ブログで最も親しまれた記事のひとつでした。2018年1月7日、七草の日、奈良県北東部の曽爾村の名湯「お亀の湯」に行きました。途中、山の辺の道や天理教の本部あたり、そし...
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地産地消の良書の狩猟

ⒸAmazon明日香村の小学校と中学校で理科を教えておられる先生が、飛鳥に生息する植物を写真に納め、誠実な文章で解説を施された良書。これ、たまたま生駒近鉄の書店の、奈良関連図書の棚で見つけたのです。ちょっとレトロな装丁、それもいい!この本、...
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私たちのこの旅に迷いなんか無い

『ゴールデンカムイ』 Ⓒ野田サトル完顔阿骨打(ワンヤンアクダ)とか、満州の歴史に触れていると必然的に『ゴールデンカムイ』を紐解くことに。前向きな言葉が私は聞きたいんだ!考えることをやめるのは良くないことだ私のことは私が決めるアイヌの勇者、ア...
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2024.7.7 七夕のあじさい夏にしがみつく

2024年7月7日、大和郡山市の矢田寺へ。あじさいの花でとても有名な矢田寺、開花シーズンの6月末まで大混雑なので近づきません。7月ぼちぼち、訪れてみることに。前回の訪問は10年くらい前、すると、門前にあった和の食事処が、なんとトルコ料理店に...
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2024.7.6 金魚は燃えているから好かれるの

2024年7月6日、奈良大学通信教育部事務局へ卒業論文の本稿を提出した後、大和郡山市へ。ちょっと特別な本屋さん、「とほん」さんを訪ねてみようと思い立ち。遊廓跡を巡って以来、この夏、郡山熱に浮かれています。メルマガでいつも気になっていた活版印...
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泣いても笑っても

©Bianca Berndt Unsplash卒業論文の本稿を奈良大学へ持参しました。表紙1、目次1、本文14、註4、参考文献5、資料20、併せて45ページ。結果は1か月後。2013年に東大寺で論題に出逢ってから11年、とうとう終わった、私...
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私は夢から覚めたくない ―能楽『井筒』―

世阿弥が歴史や古典をもとに、どう自作を練り上げていったのか。申楽一座の野臥せりに近しい少年「鬼夜叉」が歯を食いしばって、当時最高の教養という名の苦汁を、我が骨肉と化すまで細胞レベルで吸い尽くしたのです。当時最高のintelligentsia...
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母を訪ねて鬼退治 ―『源氏物語』と『鬼滅の刃』のAnalogy―

平安文学といえば、それはまあ、『源氏物語』が最高峰なのでしょうか。私はこましゃくれた子どもだったので、小学生で『源氏物語』の原文を読み散らしていました。意味や解釈なんて後付けです。とにかく古典の響きに触れていたのです。それは正しかった、と断...
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誰の影響も受けない者 ―中沢新一『聖霊の王』―

ⒸAmazon中沢新一氏の問題作。めっぽう面白いのですが、これを私の卒業論文の参考文献に載せる勇気はございません。中沢先生は智識の辺境の住人で、そこに煮凝る思想を喰らいつくすおつもりです。私もいずれお相伴に与りたいものの、今はまだまだ役不足...