飛鳥へ

世間虚仮、唯仏是真。すべて無駄、それでも生きてゆく。 ―私の『日出処の天子』論―

『日出処の天子』 Ⓒ山岸凉子あれはコロナ禍の盛り、2021年でしたか、女性対象の匿名サイトの『山岸凉子作品好きな方』というトピックに参加して、遊んでいました。この手のサイトは玉石混交ですが、ときに玉どころか金脈まで見つけられるので、侮れませ...
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尊敬するひと ―後醍醐天皇第一皇子 尊良親王―

『将軍家光の乱心 激突』 Ⓒ降旗康男緒形拳さん主演映画『将軍家光の乱心 激突』、この1989年バブル経済末期の作品、ざっくりとあらすじを述べれば、乱心した徳川三代将軍家光が世継ぎの竹千代の暗殺を計画する、それを緒形拳さん扮する刑部を筆頭とす...
飛鳥へ

彼の孤独は私の孤独 ―うたひじり 柿本人麻呂―

入相桜 Ⓒ小林古径櫻花 開哉散 及見 誰此 所見散行桜花咲きかも散ると見るまでに誰かもここに見えて散り行く桜の花が咲いては散るかと思われるほどに、いかなる人々が、ここに現われては散りぢりに別れゆくのだろう。柿本人麻呂 『万葉集』 12-31...
飛鳥へ

自由、私は自由! ―額田王 誰のものにもならない女―

平安時代の婚姻制度についてレポートを書いていて思ったのは、男も女も生家の実力如何、ということ。『源氏物語』も『蜻蛉日記』も「女が生きるためには男について考えないといけない」という、もしかしたら今もなお連綿と続く「ああ、めんどくさ」な実情なの...
飛鳥へ

このごろみやこにはやるもの ―南北朝 悪党と婆娑羅の時代―

私論ですが、『増鏡』の主人公は後鳥羽院だろうな、と。我こそは新島守よ隠岐の海の荒き波風心して吹け私こそが新しく来たこの島のあるじよ。隠岐の海の荒ぶる波や風ども、それを肝に銘じ、吹くがいい。後鳥羽院『増鏡』配所にあって、この勇ましさ。後鳥羽院...
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2022.5.4 夢の淵へ 吉野宮滝遺跡

2022年5月4日みどりの日、県道37号桜井吉野線を南下し、南に背山と北に万古斧鉞の妹山樹叢を隔てる吉野川に到着。南都吉野の名高き妹背山です。裏道である桜井吉野線を使えば、奈良市街から1時間で吉野に着けます。早朝でもあり、渋滞知らずです。宮...
ならだより

2021.8.1 飛鳥から吉野山へ

私は四季では夏がいちばん好きで、それは万物の生きる力が漲る様に、その儚さの尊さに、胸を打たれるからです。私にとって夏とは、浸るもの耽るもの。2021年8月1日、飛鳥から吉野へ、遊びに向かいました。ここは国営飛鳥歴史公園、キトラ古墳周辺地区。...
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どこまでも広がっていってもいいのだと、私の世界。

奈良大学へ卒業論文の面接指導を受ける前に、ひさびさに東大寺へ。まずは東大寺ミュージアム、私の卒論の題材がここに。大仏殿、春過ぎてもインバウンドは続き、外国人の多いこと。特にインド系が多い。あまりの暑さに、いつもは徒歩で向かう東大寺も今日は、...
ならだより

2019.7.14 水の階(きざはし)

2019年7月14日、吉野郡下市町の丹生川上神社下社(にうかわかみじんじゃしもしゃ)へ参りました。水色の幟が壮観。丹生川上神社は、吉野山中に三社あります。下市町の下社は丹生川、東吉野村の中社(なかしゃ)は高見川、川上村の上社(かみしゃ)は紀...
ならだより

2018.5.4 天河大辨財天社から吉野山金峯山寺へ

2018年5月4日、天川村に向かいました。村の西部を流れる天ノ川(てんのかわ)。清流には鮎やアメノウオ(あまご)が。滝の見える露天風呂で有名な「みずはの湯」。菖蒲風呂でした。キャンプ利用者が大勢入湯してきました。この連休、村の東部の洞川温泉...