2025年1月3日、家族全員一致で「行きたいね」と意見がそろったため、紀伊國一之宮の丹生都比売神社へ初詣。高野山の麓とはいえ標高450mの山の上、美しい天野盆地が見えてきたら、もう感動。
拝殿の薔薇手水。お正月なので、とても豪華。丹生都比売神社へお参りの楽しみのひとつでもあります。
平野は晴天で暖かいのですが、さすがに山の上の盆地、寒い寒い。手水が凍っていました。
こちらのお宮さん、もちろん大人気。でも、和歌山県の山がちな地域のお宮さんなので、無茶苦茶に混み合うことはありません。参拝者も、皆さん落ち着いた方々ばかりで、穏やかな初詣になりました。
奈良県北部からでも京奈和自動車道を使うと、2時間もかからずに、丹生都比売神社まで到着。こんな通いやすいとは。
赤い反り橋にも霜が降りて。八百比丘尼の祠が浮かぶ鏡池も凍っていました。
このお宮さんに訪れる方は皆、ほんとうに幸せそうな面持ちで、大好きなお母さんにでも会いに行くような感じすらしました。
こういった、訪れるだけで嬉しくなるようなお宮さん、なかなかないと思います。
宮司さんも神職の方々も氏子の方々もアルバイトの巫女さんたちも、さらには駐車場の警備員さんまでも、皆さん寒さも吹き飛ぶ明るい笑顔で、「あけましておめでとうございます」「ようこそお参り」と大きな声で出迎えてくださるのです。
これほどの大社なのに、その腰の低さ。
ああ、私、どうしてもっと早くにこちらを訪れなかったのか、です。
天野の郷、ここへ来られるだけで、幸せです。
息子の希望で、ご効能はさておき、ご神犬のデザインがかわいい縁結びお守りが欲しかったのですが、なんと元旦ですでに売り切れ! 息子みたいにデザイン目当ての方が多いから、なのです。
その代わりに、息子、みちびき犬みくじを購入。土人形の白犬と黒犬、かわいいなあ。
弘法大師を高野山へ導いた、当社の「みちびきの御神犬」にちなんだおみくじです。
白黒の犬の縁起物の中に、大神さまからのお導きのおみくじが納められています。丹生都比売神社ホームページ
両方とも、おみくじは「吉」。内容は、なんと、全く同じ!
「凶でなくて良かった」と、息子、ほっと胸をなでおろす。
ほっこり穏やかな今年の幕開け、導かれました。
ご神犬
平安時代の初め、真言密教の根本道場を築く地を探されていた弘法大師は、大和の国の山中で、白黒二匹の犬を連れた筋骨隆々の不思議な狩人と出会ったといいます。
ふさわしい霊地を知るという狩人の言葉にしたがい、二匹の犬に先導されて弘法大師は天野の地へたどり着かれました。
すると弘法大師の前に丹生都比売大神が降臨され、先ほどの狩人が高野御子大神であることをあかすと、根本道場を建立する霊地として、神領の高野山をお授けになったのです。
白黒二匹のご神犬に導かれた高野山開山の物語は、「今昔物語」や「金剛峯寺建立修行縁起」などに記され、広く知られています。
このご神犬は、幸せや成功に導く「みちびきのご神犬」として親しまれ、天野をはじめ高野山麓の各地に伝承を残しています。丹生都比売神社ホームページ