2024-02

ならだより

2023.7.23 寧楽 真夏の正装

息子が中学入学と共にバスケ部に入部したものだから、土日に奈良市内観光地へ向かう機会がなく。やっと練習休み。今日は夏休み最初の日曜日、鹿の匂いを嗅ぐために近鉄電車で20分、古都寧楽の都へ。来寧(寧楽つまり奈良の都を訪れること)は、3月に訪れた...
ならだより

2023.7.17 古代豪族葛城氏の産土へ

7月17日月曜日、奈良盆地の南西部の御所市、葛城一言主神社へ。用向きは、門前の農産物直売所で、吐田米を買うこと。金剛葛城山系ふもとのここらあたり、旧吐田郷といいまして、とても美味しいお米が採れるのです。吐田米は京都の高級料亭が買占め、地元で...
ephemera

影の世界にはもううんざり

もう、卒業論文以外の勉強、したくない。卒業論文クリアしたら、卒業したい。本音炸裂。©O-DANこの時シャロットの女は再び「サー・ランスロット」と叫んで、忽ち窓の傍に馳け寄って蒼き顔を半ば世の中に突き出す。人と馬とは、高き台の下を、遠きに去る...
my favorite

人生は意義ある悲劇だ。それで美しいのだ。生き甲斐がある。 ―軽皇子と衣通姫 大伯皇女と大津皇子―

奈良国立博物館の展示で、愛媛県川之江市(現在の四国中央市)出土の弥生時代の銅鉾を観たとき、ふっと、悲劇の皇子の生涯を刻んだ本を思い出しました。その本の題は『流刑の皇子』。木梨軽皇子(きなしのかるのみこ)、記紀の悲劇の皇子が主人公です。作者の...
nara university

私が考古学という人間の歴史を学ぼうと思うのも、人間に希望を持っているからです。

同じ奈良市内でも、奈良大学ではなく、帝塚山大学の市民大学講座、ケーブルテレビで視聴できるのです。この講座は、帝塚山大学考古学研究所主催の歴史講座がメインで、私もよく視聴しています。で、2023年2月25日に開催された、深澤芳樹先生のご講演「...
幻燈

あ、昔のままだ。 ―『AKAI』―

2023年3月26日、浪速のロッキー赤井英和さんの主演映画『AKAI』を観に、なら100年会館まで出向きました。……だいぶ泣いたなあ。なぜ涙が出たのかわからない。ただ、泣いていたのです。風雨吹き乱れる春の嵐、ダウンコートを着込んで大正解。観...
my favorite

傷ついたのは、生きたから。

タイトルは作家高見順の言葉です。シルクロード学を勉強していて、不意に思いかえした言葉です。みなさまもうとっくにお気づきでしょうが、私はイラン・ペルシア文化が大好きです。大月氏の後継であるクシャーン朝がイラン系遊牧民エフタルに破れ、中央アジア...
my favorite

ナニゴトノ不思議ナケレド。

古代ペルシアと聞くと、ギリシア側から見ていた自分がいます。小国のアテネとスパルタが、巨大なオリエントの帝国を破る、どきどきしますね。ですが、奈良にはペルシアの残り香が。紀元前、アケメネス朝ペルシア帝国、セレウコス朝シリア王国、アルサケス朝パ...
my favorite

髑髏杯

奈良大学通信教育部の専門科目の各論で、1年生から解放されている唯一の科目がシルクロード学です。それが奈良で歴史を学ぶ、基礎の基礎だから、ではないでしょうか。シルクロード、西域(私は「さいいき」と読みます)の文明史。匈奴と月氏についてなんて、...