飛鳥へ

一生に一度の歌を歌え ―貴公子 藤原広嗣―

小灘一紀『神々の微笑』 ⒸAtelier Konada 此花乃一与能内尒百種乃言曽隠有於保呂可尒為莫 この花の一よのうちに百種の言そ隠れるおほろかにすな この花の一枝の中には数えきれぬほどのことばがこもっている。いい加減に思うな。 藤原広嗣...
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これから受けるスクーリング

奈良大学通信教育部の面接授業、スクーリングについて一考してみることに。 教養科目 国際関係論Ⅳ データ処理論① ★ スポーツ実技① 英語Ⅰ① 英語Ⅱ① 英語Ⅲ① 中国語① 専門科目(必修) 文化財学講読Ⅱ ★ 文化財学演習Ⅰ  文化財学演習...
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我らが六条ろくでなし ―能楽『葵上』―

ⒸAmazon 田辺聖子さん、お聖さんのパロディ版『源氏物語』の『春のめざめは紫の巻』の一篇『六条ろくでなし』、読んで大爆笑しました。 他のお話も粒ぞろい。『春のめざめは紫の巻』『見飽かぬ花の赤鼻』『やんちゃ姫玉かつら』『六条ろくでなし』『...
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憎しみをどこまでも見果てぬ夢に 負の気持ちすら包みこんで物語に ―能楽『敦盛』―

ⒸO-DAN ブログ友達のとても明るく心優しいジゼルさんが『永遠のジュリエット(それにしても素敵なブログタイトル)』以前に、CandyCandyさんとして紡がれていた『よかったら読んでいってください!』のコメント欄に私が寄せた文章、作家氷室...
飛鳥へ

私も馬鹿だな。 かっこいいとしか思えないのです。 ―『太平記』の群像―

大塔宮護良親王出陣図 ⒸWikipedia 奈良県の山地を歩けば気取ること。それは意外や中世の遺跡が多いこと。吉野や室生、南朝の北畠の独り勝ちだな、と思うこと頻り。 私は十代のころ、能楽にはまっていました。世阿弥の謡曲にのめればのめるほど、...
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Swan Song ―我が最愛の葛城磐之媛―

我が家は近鉄ケーブルネットワークに加入してテレビを視聴しています。いつも楽しみにしているのが、『大和の車窓』という運転席からの眺めの近鉄電車路線を30分間延々と流してくれる、ちょっとした旅気分の番組です。 『大和の車窓』ⒸKCN これは橿原...
飛鳥へ

世間虚仮、唯仏是真。すべて無駄、それでも生きてゆく。 ―私の『日出処の天子』論―

『日出処の天子』 Ⓒ山岸凉子 あれはコロナ禍の盛り、2021年でしたか、女性対象の匿名サイトの『山岸凉子作品好きな方』というトピックに参加して、遊んでいました。この手のサイトは玉石混交ですが、ときに玉どころか金脈まで見つけられるので、侮れま...
my favorite

尊敬するひと ―後醍醐天皇第一皇子 尊良親王―

『将軍家光の乱心 激突』 Ⓒ降旗康男 緒形拳さん主演映画『将軍家光の乱心 激突』、この1989年バブル経済末期の作品、ざっくりとあらすじを述べれば、乱心した徳川三代将軍家光が世継ぎの竹千代の暗殺を計画する、それを緒形拳さん扮する刑部を筆頭と...
飛鳥へ

彼の孤独は私の孤独 ―うたひじり 柿本人麻呂―

入相桜 Ⓒ小林古径 櫻花 開哉散 及見 誰此 所見散行 桜花咲きかも散ると見るまでに誰かもここに見えて散り行く 桜の花が咲いては散るかと思われるほどに、いかなる人々が、ここに現われては散りぢりに別れゆくのだろう。 柿本人麻呂 『万葉集』 1...
飛鳥へ

自由、私は自由! ―額田王 誰のものにもならない女―

平安時代の婚姻制度についてレポートを書いていて思ったのは、男も女も生家の実力如何、ということ。 『源氏物語』も『蜻蛉日記』も「女が生きるためには男について考えないといけない」という、もしかしたら今もなお連綿と続く「ああ、めんどくさ」な実情な...