ならだより

2022.11.10 とりむしけものくさきはな ―第74回正倉院展―

Ⓒ奈良国立博物館

2022年11月10日9時、第74回正倉院展に行きました。平日なので、息子は学校です。
昨年はトチ狂って開催初日のしかも開始時間に参加して、えらい目に遭いました。
もう二度と開催初日には行かない、ましてや開始時間なんかに。

先ず今年はそんなに正倉院展自体に進んで行く気もあまりなく、奈良博の職員さんからの「平日の朝イチが最も空いています」とのご助言どおりの参加にしました。

奈良博に着いたのが9時10分、5分も待たずに館内へ入れました。
開館前に並ぶ必要もない、そう思いました。


今年はそんなに目ぼしいお宝ないな、と思っていたのですが、びっくり仰天、どれも素晴らしかった!

今年の正倉院展のテーマ、私には、スタジオジブリの『かぐや姫の物語』の挿入歌『わらべ唄』の歌詞そのもの、とりむしけものくさきはな、に思え。

ちなみに私、このジブリの竹取物語、大好きなのです。
鼠の国にはまったく興味なしですが、ジブリパークには行きたいなぁ。

小分け袋、鹿の図案が可愛い。
私の展覧会の戦利品は必ずマグネット。左は金銀平脱皮箱。右は漆背金銀平脱八角鏡。双方とも鳳凰をメインに花鳥唐草が。

今回の展覧会で最も素晴らしいと思ったお宝は、称徳天皇ゆかりの銀壺でした。
実物は騎馬文様や蝶や鹿が光の加減で細かい線まで切り出され、狩猟文化の粋だと認められました。

この銀壺、双子だそう。並列で観たかったです。
東大寺に奉納された銀壺、対で蓮の花でも献じたのでしょうか。

今年限定のハンカチ、お店で眺めていたときより、陽光のもとは何倍も綺麗に見えます。
八角鏡をモチーフにした缶には飴が。缶は黒と紺もありましたが赤がいちばん可愛かったので、これに。

10時過ぎに奈良博の館内を出ると、ギョッとするほど参加行列がとぐろをなしていました。
たとえ平日であっても、正午前後の4時間は混み合います。

奈良博の職員さん、ご助言ありがとうございました。

思っていた以上に良かった、今年の正倉院展。生きとし生けるものの活力にあふれて。
正倉院展、とりあえず毎年参加すべき。気づきが必ず有ると、わかったので。