カメオのモチーフに太陽と月の神を並べたNight&Dayがあります。この勾玉ふたつ、今日訪れた八尾市立しおんじやま古墳学習館で私と息子が製作したNight&Dayです。
「旅は人を賢くさせる」と、宗教学者の中沢新一が言っていました。いつもと異なる空間、脳がSparkします。ぼーっとしていられない、野性を取り戻せる、それが私の方違えです。
HomeからAwayに出るだけでも、すべて旅で括られるのではないでしょうか。
心合寺山古墳(しおんじやまこふん)に併設された学習館。体験コーナーやイベントが豊富で、小学生に大人気、大人も体験可能です。息子も私も、手作り製作が大好き。ただただ楽しいのです、手を動かすのが。
尻尾が尖っているか円いかで型を選び、レジンの色も決め、勾玉と古墳のパーツ、スパンコールとラメ、よく乾かして鑢でバリを削り取り、仕上げに透明エナメルを塗って完成。私が昼、息子が夜を製作しました。
心合寺山古墳。よく整備されています。以前訪問したときは、11月の寒い雨の日で、野球部の男子たちがマラソンしていました。「雨降ってるのに、偉いね」と私が言うと、晩秋なのに真っ黒に日焼けした顔で、みんなニコッて笑ってくれました。3月の今日は、いい天気でした。
中河内地方の豪族の墓だそうです。古墳の西側の「造り出し」の部分。水の祭司の場だと言われています。
故時人號其墓謂箸墓也。是墓者、日也人作、夜也神作。
世の人はその墓を箸墓(はしのはか)と名付けた。この墓は、昼は人が作り、夜は神が作った。
崇神紀『日本書紀』
箸墓に限らす、古墳とはどれも、祭祀の場として半ば神にゆだねる心意気で造営されていたのではないでしょうか。
全長160m、けっこう大きな古墳です。しかしまあ、葺石のきれいなこと。
後円部には棺が三つ埋葬されていました。骨が出なかったので血縁関係は不明です。
前方部はこんな感じです。円筒埴輪がめぐらされていて、実に古墳時代に近しい復元かと。
大阪の河内には、みなさんどんな印象があるのでしょうか? 今東光和尚の作品群が強烈ですが。でも私は和尚の本で歴史と仏教、そして人間を教わりました。河内は昔も今も、活きた町です。
河内は聖徳太子や弓削道鏡と関わり深く、小楠公の楠正行(私はこの若侍が大好きなのです)のお墓が近鉄瓢箪山駅の構内にあったり、史跡盛り沢山の地域であることも確かです。
こんなすてきな古墳の学習館を持つ八尾の子どもたちが、うらやましいです。