波斯へ

無明の闇を破る為に人生はある ―中村哲先生を偲んで―

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2019年12月4日、中村哲先生がアフガンの地で銃撃され亡くなったと知ったとき、私も心を砕かれました。

医師中村哲先生はアフガニスタン緑化の父です。
先生がどのような人となりであり、どのように世に貢献されたか、それは私などが語るまでもなく。

作家井上靖氏が、世界で最も訪れたい地とされたのがシルクロードの楼蘭。
慾どしい私が世界で最も訪れたい地はふたつあり。
ひとつは、古代ペルシアはソグディアナの首都、マラカンド。
マラカンドは現在、ウズベキスタンのサマルカンド。平和なウズベク、訪れることも可能です。
しかし、もうひとつは、グレコ・バクトリア王国の首都、バクトラ。すなわち、アフガニスタンのバルフ。
悲しいかな、現在、物見遊山の訪れが叶う地ではありません。

本来、アフガニスタンは、北にバクトリア(バルフ)、東にガンダーラ(カーブル)、西にハライヴァ(ヘラート)、南にアラコシア(カンダハール)、と華々しい文化圏で編まれた国。

無明の闇を破る為に人生はある

光は失われたわけではありません。親鸞聖人の教えです。

医療の根本は、生きること。
襲い来る病に抗う以前に、先ず、生きること。

それには、水を。
命の源である、水を。

中村先生、いつまでもいつまでも尊敬してやみません。

いつか必ず、私もアフガニスタンの地を訪れます。

東大寺大仏殿。
光、差し込んで。