
生きていて良かったと思えるのは、これが今生の別れなのかもしれないと胸を裂かれる思いで離れた大切な人と、また再会が叶ったとき。
この美しいピンクシルバー製の桜のネックレスは、10年以上前からお付き合いのある作家atmospherepeaceさんのお手製。atmospherepeaceさんは、私がこの桜のネックレスを作っていただいてまもない、ちょうど一年前に、不慮の事故でお店を畳まざるを得なくなられた。私はもう、我が事のようにつらくて、このせっかくの美しい花の首飾りを身にまとうこともできなかった、自分一人が春を楽しむことを許せなかったから。
それでも、私は今年の四月、再会を夢見た。それで、卯月朔日、この眠らせていた美しい花の首飾りを我が身にまとった。鎖骨のくぼみ、天突に、銀の桜の花びらひとひら、落として。
すると、atmospherepeaceさんから、嬉しい再開のお便りが届いた。
再開とは再会、こんな偶然、こんな嬉しいことがあるなんて。
生きていて良かった。
atmospherepeace様
お辛い中にいらっしゃるのでしょうか。ご健勝でいらっしゃること心よりお祈りいたします。
3月に桜の花びらのネックレスを製作していただいて、本当に嬉しい最中、貴店がクローズされたお知らせ、我事のようにショックでした。
一番お辛いatmospherepeace様に、お声がけすることも憚られたといいますのも、コロナ禍の際でも挫けることなく精力的にお品を創り上げていらっしゃったatmospherepeace様が、どれほど無念にお店を畳まれたか、言外に伝わってきたからです。
だから、残念で、寂しくて。
atmospherepeace様、私もとても悲しいのです。
励ましの言葉も選べない自分が、なさけない。
申し訳ないです。
atmospherepeace様を決して忘れない、そのご帰還を願っている者は私のほかにもきっと大勢いるはず。
結語として、そう言わせてください。
息災を願って。
瓊花拝
atmospherepeace様
なんて嬉しいお知らせ!
実は、この4月1日、atmospherepeace様にお作りいただいた桜のネックレスを、おろして使用したのです。
昨年は、もう切なくて、桜のネックレスをじっと眺めて過ごしていたのです。私一人がこの春を楽しむのは、と。
ただ、いつかきっとatmospherepeace様にまた会える、どんな形でも、そう決意して、卯月朔日、桜のネックレスを初めて我が身にまとってみたのです。
すると、atmospherepeace様からこんな嬉しいお便りが届いた! ほんとうに嬉しくて!
私も昨年度はつらい一年でした。atmospherepeace様のご苦労の足元にも及ばないのですが。
やっと、陽射しが巡ってきたのだと。
私は、桜のネックレスのピンクシルバーが大好きで、桜の花びらの指輪が欲しいな、とは思っています。
atmospherepeace様も、これから水に体を馴染ませて、大海を泳いで行かれると思うので、ゆっくりと私のわがままにお付き合いくださったら、と願います。
どうかご無理なさらず、それでも、希望をもって、進んでください。
再開とは再会で、ほんとうに嬉しい限りです。
ご連絡ありがとうございました。ようやく桜の花が満開に近づいた奈良からご返答を送らせていただきます。
瓊花拝

散る花よ散る花よ皆(みな)面(おもて)を上げ
稲畑汀子