my favorite波斯へ

イスパニアだより

ⒸT.S

おはようございます。
セゴビア、ローマの水道橋、圧巻です!!
アビラ、城壁がすごい、中世カスティーリャに引き戻されますね。

スペインは万華鏡のようにケルト、イスラーム、ユダヤの文化と入り混じっていて、とっても魅力的です。
スペイン、行ったことのある方はみんな「人間が明るくて優しくて、子どもが人懐こくてかわいくて、あったかい気持ちになれるよ」と絶賛していました。

実は私、ローマに追いやられたケルト・イベリア人に興味があります。
失われた世界を求めたいんでしょうね。

Tさん、今日はどちらを訪ねていらっしゃるのか。
旅の御相伴させていただいている気分です。
また写真送ってください。待っています。

ごらんよ プラテーロ 薔薇があたり一面に降りしきる そのありさまを
青い薔薇 白い薔薇 色のない薔薇……
空が砕けて 薔薇の花になったよう
ごらんよ 私のひたいに 肩に 両手に薔薇がいっぱいたまるのを……
こんなにたくさんの薔薇を いったいどうしたらいいのだろう?
この優しい花の群れが どこから来たのか私は知らないが もしかしたら君は知らないか?
それは日ごとに風景を柔らかにし 紅 白 青と 甘美に風景を彩る
また降りしきる 降りしきる 降りしきる薔薇よ
まるで天国の栄光を 膝まずいて描き続けたフラ・アンジェリコの絵のようだ
天国の七つの回廊から地上へ向かって いま薔薇の花が撒き散らされている と信じてもよさそうだ
ほんのりと色づいて 生暖かく雪が積もるように 薔薇の花が教会の塔に 屋根の上に 木々にも積もる
ごらんよ どんなに荒々しいものでも 薔薇の装いで優しくなってしまうのを
また降りしきる 降りしきる 降りしきる薔薇よ……

君のその目はね プラテーロ 穏やかに空を見上げるその目はね 君には見えないけれど 美しい二つの薔薇なのだよ

『プラテーロとわたし』(ヒメーネス/長南実訳/岩波文庫)