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Mon cher Marc 親愛なるわたしのマルク ―マルクス・アウレリウス・アントニヌス『自省録』―

Marcus Aurelius Antoninus ©Wikipediaマルクス・アウレリウスの言葉を必要とする心境になり。私はこの哲人皇帝が古代ローマ史の登場人物の中で、いちばん好きなのです。敬愛する作家マルグリット・ユルスナールの代表作...
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愚痴ばかりの女 冗談ばかりの男 ―『蜻蛉日記』―

前田青邨『春山霞男』 Ⓒ伊豆市古典『蜻蛉日記』を表現するに、「才色兼備だけど人として幅のない女」と「適当に見せて実はバリバリ有能な男」が結婚してしまった悲喜劇、に尽きるかと。これはもう、男の圧勝、です。で、表題にも揚げました、「愚痴」と「冗...
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投函

ⒸFreepik夏季スクーリングの受講申込書、提出。近鉄奈良駅の最寄りでお昼ご飯をお求めなら、きたまちの「ごはんの間(あいだ)」がおすすめ。ランチ営業しかされないので、スクーリングに前乗りで来られた際や、スクーリングの翌日まで奈良に滞在され...
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書くたびごとに自分を捨てる ―『ストレンジャー 上海の芥川龍之介』 『2000年を生きる 塩野七生と高校生の対話』―

『ストレンジャー 上海の芥川龍之介』 ⒸNHK2019年12月30日にNHKのスペシャルドラマ『ストレンジャー 上海の芥川龍之介』を、2020年1月1日に同じくNHKのドキュメント『2000年を生きる 塩野七生と高校生の対話』を、年末年始の...
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短いから、幸せ。 ―田辺聖子『古今盛衰抄』―

ⒸAmazon先輩ツツコワケさんとのやりとりで院政期を思い出したときに読んだ、この『古今盛衰抄』、大好きなお聖さん、田辺聖子さんが1975年に出された短編集『小町盛衰抄』を、『小町』から『古今』に改題して2017年に文庫化されたものです。表...
幻燈

もう遅い、もう遅いのだと。 ―『王女メディア』―

Medea ⒸPiel Paolo Pasolini対象がなんであれ、私が「嫉妬の念」を抱いたのは今のところ一度だけ。それは、ピエル・パオロ・パゾリーニ監督の映画『王女メディア』を初めて観たとき。マリア・カラス演じるメディアが、自分を裏切っ...
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アキレウスと私

Medea ⒸPiel Paolo Pasolini古代ギリシアの英雄アキレウスは、生まれたときにはリギュロン(明るい声)と名づけられたのが、母親である海の女神テティスの育児放棄により、半人半馬のケンタウロスの賢者ケイローンに託されて以来、...
幻燈

私はなんでこのような つらいつとめをせにゃならぬ ―『鬼太郎が見た玉砕 水木しげるの戦争』―

漫画家水木しげる先生の『総員玉砕せよ!』が原作のNHKドラマ『鬼太郎が見た玉砕 水木しげるの戦争』。2007年の初見から、泣きながら観ていました。何回聴いても、挿入歌の『女郎の唄』に、涙も鼻水も止まらなくなります。『鬼太郎が見た玉砕 水木し...
幻燈

私にはここしかない ―『鎌倉殿の13人』―

私にとって、最高傑作の大河ドラマは『鎌倉殿の13人』です。歴代大河ドラマのオープニング曲でも、エバン・コールさんが手がけられた『鎌倉殿の13人』が最高傑作だと思います。あの夏の数かぎりなきそしてまたたつたひとつの表情をせよ小野茂樹『羊雲離散...
幻燈

ふたりのヨシコ 行かないで ―『さよなら李香蘭』―

『さよなら李香蘭』 ⒸGoogle私は挨拶程度の中国語を齧ったことがあります。台湾人の医師とお付き合いもあり、私は中国の歴史や文化には親和性を懐いています。私の知己の中国の方々は皆、恩義に厚い素晴らしい御仁ばかりです。奈良大学通信教育部のス...