2024年10月20日、奈良県吉野郡下市町に7月オープンした複合施設KITO FOREST MARKET SHIMOICHIへ。
令和4年度をもってして廃校となった下市南小学校を、アパレル大手のパルグループが地域活性化のハブ施設としてリニューアルしたのです。
パルグループ創業者の井上英隆氏が下市町の出身で、過疎化に憂う故郷および奈良の吉野地方を盛り立てようと、心血を注がれた施設なのです。
秋野川沿いの外観がとても素敵なのですが、車中からは綺麗に撮影できませんでした。でも、さすがアパレルメーカーのパルグループがリノベーションされただけあり、このアプローチですでにセンスの良さが判然。
KITOの母体である下市南小学校は2003年に設立され、早くも2010年に休校となりました。下市小学校と下市中学校を小中一貫の下市あきつ学園とするため、2020年には下市小学校仮校舎となり、2023年3月をもって廃校となったのです。だから、建物としてもまだ21年目で、まったく古くなく、再活用されて良かったと思います。
しかし、おしゃれです。もともとがとても洗練されたデザインの建物なので、過剰にいじりすぎていないところが、さすがアパレル会社が管理しているだけのことがあります。
エントランスからすぐ、おしゃれなショップエリアが。
右手に広がるマルシェエリア、黒板をこんなおしゃれな物産展示に。
野菜がとてもお値打ちで、さすがに購入せずにいられませんでした。
もっと上級志向の複合施設と思っていたのですが、ちがいました。もちろん高価な食材もありますが、基本は地産地消です。
アロマのコーナー。作り込まないディスプレイが、好印象。
ショップエリアへ進みます。
下市の特産の木工製品をメインとしたショップ。
ほんとうにセンスがいい。嫌味がまったくない。
廊下の左手の奥、大人気のカフェレストラン、ウッドファイアダイニング。土日祝は予約が必須。
カフェレストランからマルシェを臨む。いやあ、すてきな内装、粋なのに尖っていなくて、あたたかい。
上の階へ向かいます。エレベーターがあると気づき、階段から乗り換えました。
4階は立ち入り禁止でしたので、3階へ。
なんて立派な廊下! さすが林業の町、吉野下市。
ワークショップが開催されていました。やはり木工製作となります。
「いいなあ、この学校、明るくて広くて」と息子。
階段も幅がとても広い。良かった、再活用されて、こんな立派な校舎。
子どもたち、どこへ行ってしまったのか。やっぱり、学校としての働きを終えた校舎は切ない。
2階はギャラリー。企画展示のイベントに使用されるとのこと。
理科室がまんま設備ごと残してあり、なつかしくなりました。
「こんな学校で勉強したかった」と息子。
奈良県の特産品の陳列室。中央テーブルには赤膚焼。
家具の展示。ほんと、好感が持てる展示。
フォレストマーケットの名にたがえない景観。
2階校舎は体育館につながっています。
体育館はウッドパーク、子どもたちの遊び場となりました。
体育館の2階の窓から校舎を臨む。
こんな立派な体育館、遊び場だけではもったいないような。
おお、プールが見える。
すばらしい窓の意匠。公立の小学校とは思えない。
「プールはそのまま使えばいいよね」と息子。
体育館の入り口。最低限の飾りつけ、心憎い。
来て良かった。ケーブルテレビのニュースで観ていたときより、現物は、はるかに楽しく豊かな複合施設でした。
ワークショップも秀逸で、これから下市方面へ訪れる機会も増えそうです。地域が少しでも潤うよう、私も微力ながら応援したいと思います。
今日は秋晴れですが、風が冷たかったので、買いませんでしたが、吉野本葛を用いたアイスバーには興味津々!