2022年8月13日、またも平城宮跡歴史公園。「朱雀門ひろば夏休みドキドキわくわくイベント2022」、今日は天平みはらし館で奈良団扇づくり体験。今日の参加者は私と息子のふたり。
講師は日本で唯一の奈良団扇専門店「池田含香堂」の池田匡志先生。若くて、はきはきとした好青年!
奈良の伝統、支えてくださっています。
私と息子、絵柄は金魚と同じ、しかし難易度が異なる。
私の和金と出目金は子ども向け。息子の琉金は大人向け。
だって息子のほうが切り絵は上手いので。
窓から大極殿を見晴らして。最高のロケーションです。
丈夫な和紙、前と後ろの2枚を重ねて、真剣に無心に切り絵をしました。先日の赤膚焼体験と同じく、取り間違えのないよう、この奈良団扇にも銘を入れるようとの指示。
息子、名前をでっかく入れました。細い線を切り彫りするのは大変との言。
奈良団扇の色は五色。青・黄・赤・白・茶。
本来、茶ではなく紫だったのですが、紫は貴人しか用いることができなかったため、茶と入れ替えられたのだそう。
米で作った糊を、骨と紙に叩きつけます。
米の糊、竹の骨、和紙に染め付けた絵の具も、奈良団扇はすべて自然のものを使っているのです。
後ろと前の和紙を張り合わせて。なんて涼しげなきれいな青。夏にぴったりです。
鮮やかでも上品な色味が、奈良団扇の持ち味。
丁寧になでなでして、終了。
池田含香堂が持ち帰られ、そこで団扇に仕立てていただいて、後日引き取りに向かうのです。
「大人から子どもまで楽しめる、ほんとうに素晴らしい体験!」と、ご年配のご夫婦の奥様が池田先生を褒め称えておられました。
小学生までの子どもが5名、大人が5名、参加者全員が作業を完遂できました。
皆さん、大喜び。もちろん、私も息子も。
「次は鹿の模様がいいな」と息子。
「うちの店でも団扇づくりの体験ができます。模様もたくさん用意していますので、ご来訪いただけましたら」と池田先生。
「ええ、是非」と私。
やはらかに金魚は網にさからひぬ
中村汀女いつ死ぬる金魚と知らず美しき
高浜虚子
大好きな金魚の俳句、彷彿と。
奈良団扇は実用性に長けています。よくしなり、何十年と持つのです。
自然素材の体にもやさしい奈良団扇、もっと日常使いに活用しようと決めました。
ワークショップが終わるまで2時間も待っていてくれた主人。
ちょっと遅れましたが誕生日のお祝いランチ、行きつけのネパール料理屋さんにて。
「ナンが来たよ。パパ、お誕生日おめでとう」