ならだより

2022.2.5 あたりまえではない奈良

2022年2月5日、今日はならまちへ。お目当ては奈良の日本酒専門店の『なら泉勇斎』ですが、その前に3時のお茶、『Karamell キャラメル』さんへ。
2019年、奈良大学通信教育部の先輩、普通検索マンボウさんとツツコワケさんと初訪問したお店です。

備忘録、6種類のケーキセット。シェーンブルントルテはキャラメルさんのFlagshipメニュ。

田舎風タルト。私の大好物。シブーストは創作者のパティシエの名前。

ウィーン銘菓。申し訳ない、本場のものより確実においしい。

苺のクリームとは、クレーム・ダンジュでしょう。フランスはアンジュ地方の銘菓。

寅年の息子が注視するも、本日、これだけが売り切れとの言。

ピスタチオのケーキ。モーツァルトトルテかな。

で、ピスタチオ好きの私、ピスターシュをチョイス。ハートマカロンのチョコクリームに、苺のグラースと果物を添えて。

チョコ好きの息子、当然ながらザッハトルテをチョイス。「おいしすぎて、気絶しそう!」と息子。フランボワーズのソルベも絶品との言。

主人はシェーンブルントルテを。「うわー、これは旨いわー。キャラメルにラズベリーのシャーベットが合う合う」と悶絶。

今日の奈良は小雪がはらはら、けっこう寒い日でした。
でも、こんな素敵なお店で絶品のケーキをいただけて、嬉しくて、心からほっこり。

キャラメルさん、このお店はツツコワケさんが教えてくださった。

人の命には限りがある。けれど想い出は、色褪せない。

ありがたいと思うのです、心から。ありがとう、と。

「次は寅のケーキを食べる」と、息子、誓いました。

おいしいものを食べ、満足のあまり踊る息子。

夕暮れの猿沢池。土曜なのに、観光客は疎ら。コロナ禍で寂しい寧楽の都。

采女と衣掛柳の石碑に、「どゆこと?」と息子。
「采女が入水する前に、衣を柳にひっかけたんだよ」と私。
「なんで?」
「未練かな」
「みれんって?」
「私はここにいた、って、叫び」

「忘れないでほしかったのかな」

そうだろうね。

「忘れないよ」

あんた、泣かせるね。

猿沢池、興福寺の塔頭の、五重塔と中金堂と南円堂。
奈良大学通信教育部の社会学基礎の在宅スクーリングで学びました。文化とは、文化財とは、ここに遺されたものとは、生まれ落ちた瞬間から私を取り囲む奈良の風景とは、あたりまえではないものなのだと。

奈良の人々が、遺そうと希求したからこそ、遺った風景なのです。