ならだより

2022.1.9 初詣 鴨三社参り

2022年1月9日、遅ればせながら初詣。奈良盆地南西部、御所市に坐す神代から続く古社、鴨三社を巡ることに。

先ずは山地の上鴨社、高鴨神社。参道の拝殿の麓、杉の大木。
拝殿とその奥の本殿は、写真撮影禁止になっていました。

池にはトーテムの鴨が悠然と。今日はうららかな陽光でした。

息子がしきりと「ここって奈良県だよね? なんか違う国に来たみたい」と首をかしげておりました。

まあ、二上山の麓の町、葛城の文化圏で生まれ育った私でも、ここ古代豪族鴨氏の本陣はMagical Mystery Tourの皮膚感覚です。

撮影禁止の拝殿が水鏡に映り。
ここで7歳の息子は、鯉に餌をあげていました。もう4年前になるんですね。

イザナギと、アマテラスと、ここ高鴨神社祭神カモノオオミカミ。
大御神はこの三柱の神にしか冠されない。

父と娘と、そして鴨氏の首長、でしょうか。
父は天智天皇、娘は持統天皇、そして鴨氏の首長は役小角、なんてね。

天空を覆うほど拡がる妄想の翼。ここは、さすが飛ぶ鳥の一族の里。

神饌のお菓子。授与所で迷った挙句に、招福餅と干支飴を選んだ私へ、巫女さんが苦笑されました。
いや、もう、最近はお守りや御朱印は、なるべく求めないようにしていまして。

お菓子やお花やお香は消え物だから罪がない。何より、おいしいお餅でした。干支の寅の飴は息子が独占。

それにしても、とてもかわいい巫女さんでした。鷺草のように小柄で華奢で清楚で。
「空気が澄んでた、あの巫女さんの周り」と息子のつぶやき。
私も主人もうんうんと頷きました。

次は中鴨社、葛木御歳神社へ。昨年5月以来の再訪。
しかし境内、変わらず、明るい光がそそぐ温かな空間です。

お宮の社務所はシェアショップ「まつり香」も兼任。薬膳カフェ「まいことこと」、量り売り「トットコ」、アトリエ「つきにこ」の3店。
今日は、トットコさんがオープン。

「おら、パパの赤ちゃん♪」
タカアシガニみたいに手足の長い赤ちゃんです。

ストーブトップポプリの芳香で満ち溢れたカフェスペース。めちゃくちゃ良い香り!

トットコさん手ずから育てたハーブと、野山で採取された草木で調合された、お手製のポプリです。

レモングラスのすっきりした香りの覚醒タイプのグリーンポプリと、ゼラニウムが甘く漂う鎮静タイプのフローラルポプリ、2種類とも20gずつ購入することに。

20gってかなりの容積。息子が頑張って布袋にポプリを充填してくれました。
ほんとうに良い香りで、うっとりしました。

トットコさん「お撮りになられた写真、インスタグラムで紹介させていただけませんか」と。

うちの息子が一生懸命だったから。もちろん、快諾しました。
宮司さん経由で写真をトットコさんへ送らせていただきました。

宮司さんは今日、奥山しめ縄かけ登拝で御神体山へ。
私、それを失念しておりました。

この境内と背後の御神体山の御歳山、宮司さんがほぼおひとりで管理されているのです。

下鴨社、鴨都波神社へ。御所市の中央にある、街中のお宮さんです。

事代主神、ようわからん神様です。釣り好きの恵比須様と同一とも。父である大物主神と同一とも。
鴨氏は出雲系で三輪氏と同族であり、神代の大和平野は蛇神の領土でした。

奈良県指定無形文化財の鴨都波神社ススキ提灯献灯行事。
ハレの舞台は無論壮観ですが、ケの日常の平穏を、私は好みます。

ご神木の櫟(いちい)。樹齢400年とは、ヤマトではまだまだ若い!