2020年6月7日、明日香村から高取町の土佐街道に移転された「すこ。」さんへ、テイクアウトのランチを取りに伺いました。
すこ。さん、大人気のお店ですので、予約が必須です。
土佐街道から車で5分、明日香村のキトラ古墳周辺公園へ。さあ、ささやかなピクニック開始。
すこ。さんの「スコーンランチ」、野菜たっぷり、おいしそう!
ローストポークとマカロニサラダ、人参シリシリと紫キャベツのマリネ、その下にはオムレツ、たっぷり野菜のサラダ、そして苺ジャムを添えた胡桃スコーンとプレーンスコーン。
かわいい見た目、うれしいボリューム、何よりも先ず、おいしいのです。
ここは農体験小屋。外で食べると、おいしさ倍増。きれいな景色、目にもごちそう。
「貸し切りだねえ」
「3密も防止できてるねえ」
キトラ古墳壁画体験館・四神の館へ。文字通り、雲ひとつない晴天。
「パパ、休憩場で寝ときます」
「ママは、おらと展示室、行くよね」
おう、行きまっせ。
地下の別館から入って、道を挟んだ向こう側、本館へ進むのです。
ここの施設、すんばらしい、のです。税金をふんだんに投入しただけのことはあります。
みんなのお金で造られた公園と施設です、活用してなんぼです。
入館料も徴収されませんので、ここへ来るたび展示室を回遊しています。
死んだ後も、星を見たかったのか。キトラ古墳について思うことは、それ。
被葬者の特定より、昼の世界より夜の世界を選ぶ思想に、私の意識は流れます。
高松塚古墳と兄弟墓と呼ばれているのも、壁画は語る、の最重要資料だからでしょう。
残された遺物で、兄弟墓の優劣はつけられないと思います。どちらの墓も盗掘されていますので、本物のお宝はとっくの昔に散逸していますし。
壁画や天井画は、なかなか盗めまい。
墓を暴く、その行為は常に後ろめたい。ましてや死者の遺品を掠めるなんて、絶対的に負を背負う行為です。
モノには罪は無い、なんて大嘘。モノは人間心理を左右します。
私はだから骨董や古物、好きだけど苦手、由来の明確なものしか買いません。
本物のお宝は、美術館博物館で眺めて、ちょうどいい。
キトラ古墳の展示模型を眺めた後、展望台へ登りました。
絶景、右手に畝傍山が見えます。ふきわたる風、まさに明日香風。
田植えで水を引いた田んぼが、ぴかぴか日光を照り返し、こうして大切にお米が作られる限り、なんとかなる、と思いました。
第一産業に携われたらいいな、とも思いました。
これから後、20年、体はなんとか動くでしょう。
一人に田んぼ一枚、そんなふうに国が与えてくれたらな、なんて馬鹿なことも考えました。
自分で食べる米は自分で作れたらな、と。
今まで以上に地に足を着けて、お天道様の下で、生きよう。
そう至って堅実な結論に辿り着きました。