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ワークショップ 落穂拾い

この夏かけて、ワークショップの記事を特集掲載してきました。息子の小学校6年生の3月の明日香村でのワークショップで、いったん中締め。
子ども、それも小学生こそ博物館や美術館の体験型学習の対象者であることを踏まえ、狂ったように参加させていたと思います。
息子はもともと手先の器用な幼児で、絵を描くことや工作や何やら、手を動かす作業が好きな子であったこともあり、素直に私についてきてくれたことは感謝です。

さて、ブログにほとんど挙げたはずでも、取りこぼしたワークショップがいくつかあり、それら落穂ひろいのように紹介させていただくことに。

これは、2015年7月に開催された奈良博の開館120年記念特別展「白鳳 花ひらく仏教美術」でのワークショップ、奈良にゆかりあるモチーフをカラー粘土で型押ししたマグネットです。
息子は正倉院宝物の五弦琵琶、私は薬師寺の塔の水煙の飛天です。9年経った今も、こんなに綺麗な色。

これが、息子が初めて参加した体験型学習なのです。息子、4歳でした。

これは2016年2月26日に、奈良ロイヤルホテルで開催された奈良新聞ならリビング主催の手作りフェスタで、息子が製作したアイシングクッキー。5歳の男の子がお菓子の絵付け体験に訪れたことから、お店の方が驚喜され、大歓迎でもてなしてくださいました。

2017年7月2日、整備される前の唐古・鍵遺跡です。

唐古・鍵遺跡を見学して触発され、生駒ふるさとミュージアムで土笛を製作、土器のパズルにも挑戦。

2017年8月13日、国営飛鳥歴史公園キトラ古墳壁画体験館にて、海獣葡萄鏡と富本銭の鋳造体験。これは楽しかったな~!

この日はハードスケジュール、この後、木津川市加茂プラネタリウム館にて夜通しのスターウォッチングに参加。土星の環、天体望遠鏡で初めて観た息子、大感激していました。

スターウォッチング&寝ころばnight【2017年8月13日(日) 】

季節の天体を望遠鏡で観た後、夜通しペルセウス座流星群を楽しもう!希望者は青少年山の家で仮眠できるよ(無料)。

(1)21時〜22時30分…プラネタリウム鑑賞、スターウォッチング
(2)22時30分〜翌5時…寝ころばnight※(1)のみ参加も可※雨天曇天の場合プラネタリウム鑑賞のみ(当日19時に決定)
※懐中電灯持参、あれば双眼鏡もお持ちください。

■予約受付/7月1日 9時〜 定員/70名(仮眠利用40名迄)
■料金/大人500円・中高生300円、3歳〜小学生200円、3歳未満100円
※中学生以下保護者同伴、高校生のみ参加は保護者承認必要
■問合せ/木津川市加茂プラネタリウム館 TEL.0774-76-7645(9〜17時、月・木休)

ならぷらドットコム

すさまじきハードスケジュール! スターウォッチングの翌日、2017年8月14日、大阪南港ATCにて「メガ恐竜展2017-巨大化の謎にせまる-」を観覧。息子、カラーサンドアートに挑戦。ガラスの器だったので、すぐ割ってしまい、けちょんけちょん。

2017年8月19日、八尾市立しおんじやま古墳へ向かうため、近鉄瓢箪山駅で下車。駅の構内(!)、私の大好きな南朝の武将楠木正行のお墓にごあいさつ。息子、数日前に顔からこけて、ほっぺにかさぶた。

これまたハードスケジュール! しおんじやま古墳体験館で埴輪の貯金箱を粘土で作成、それから取って帰り、息子をスイミングスクールへ連れて行ったのです。当時私は正社員、よくやったと思います。

2017年8月20日、木津川市加茂プラネタリウム館にてアストロボックス製作。穴を覗けば、星座が輝く、紙製プラネタリウムです。もちろん、本物のプラネタリウムも楽しんで観覧しました。

2018年3月で閉館された木津川市加茂プラネタリウム館。想い出がいっぱいです。ありがとう。

2017年10月15日、八尾市立しおんじやま古墳体験館にて、ハロウィンのどんぐりアートを製作。ここのワークショップイベントは秀逸で、子どもたちに大人気。

カラー粘土で古墳マグネットも作成。左の前方後円墳は私が作りました。陪塚は、当時7歳の息子をモデルに。右の前方後方墳は息子が作りました。「ママの古墳、できたときのものだよね」と。ああ、確かにまだ植樹で緑に覆われていないね。

弥生時代の貫頭衣をまとった息子、しおんじやま古墳のゆるキャラ「ハニワこうてい」と記念撮影。このころは扮装も進んで参加してくれました。

花のアトリエSugarBabyの作品にも取りこぼしがありました。これは2020年11月12日にお取り寄せで作成したクリスマスリース。きちんと手順を記録していた唯一の作品。

木の実が多いので、なんか魔女気分で、わくわくしながら作りました。パーツを並べるだけでも楽しい。

骨組みのこの段階ですでにかわいい。小さな子どもがこれを冠にしてかぶると、秋の森の妖精のよう。

できあがり。我ながら、すんばらしい出来。ユーカリ、とてもいい香り。4年経った今でも香っています。

2020年12月6日、近鉄百貨店奈良店で開催された手作りイベントに出店された田中雅美先生に初めてお会いした際、ワークショップで息子が作成したお正月のリース。息子、初めてのフラワーアレンジメント製作に緊張していました。ここから、レッスンに通うことになったのです。

田中雅美先生の自宅レッスンでも取りこぼしの作品がありました。2022年7月9日、息子製作のひまわりのブーケ。すごく上手。息子本人も大満足の仕上がり。

私はくすみカラーの薔薇のアレンジメント。お気に入りで、これはちょっと誰にもあげられないなあ。

この当時、息子の進路でいろいろ迷うことがあり、気もそぞろだったことを思い出しました。ひとつひとつ片づけなければいけない問題が常に生じる、それが人生、その当然が骨身にこたえていた時期でした。まあ、しんどかったのは、息子のほうこそだったかと。

クリスマスリースの左隣に、近鉄百貨店奈良店のワークショップで私が作ったリースが掲げられています。たくさん作ったなあ。どれも思い入れがあって、色褪せてきても手放すことができない。それでもいつか、さよならしなければいけないときが訪れるのでしょう。それでいいと思えます。すべての作品から、たくさんの想い出をもらったので。

信楽のミホミュージアムで製作した古代アッシリアのレリーフ、平城宮跡公園で製作した吉野和紙の万華鏡、しおんじやま古墳で製作した埴輪貯金箱と埴輪スノードーム、木津川市加茂プラネタリウム館で製作したスピカ天体望遠鏡、ここまでは小学一年生で作ったもの。

小学3年生の11月に大和郡山市のみんぱくで作った遣唐使船、明けて2月に作った飛行機、この後、コロナ禍へ。小学6年生の夏休みの宿題として自分で設計した、アイスクリームの棒だけで作った帆船。神戸港でご褒美に買ってあげたカティサークの模型。

ひとつひとつ、想い出がこめられて。ワークショップの体験場所、今はもうない施設も含まれ、記憶がどれだけ人間にとってかけがえのない財産なのか、思い知らされます。

みんなありがとう、キラキラと未知の世界を五感で味わわせてくれて、幼い息子の心を豊かに大きくさせてくれて。

落穂拾い、郷愁の。