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憎しみをどこまでも見果てぬ夢に 負の気持ちすら包みこんで物語に ―能楽『敦盛』―

ⒸO-DAN ブログ友達のとても明るく心優しいジゼルさんが『永遠のジュリエット(それにしても素敵なブログタイトル)』以前に、CandyCandyさんとして紡がれていた『よかったら読んでいってください!』のコメント欄に私が寄せた文章、作家氷室...
飛鳥へ

私も馬鹿だな。 かっこいいとしか思えないのです。 ―『太平記』の群像―

大塔宮護良親王出陣図 ⒸWikipedia 奈良県の山地を歩けば気取ること。それは意外や中世の遺跡が多いこと。吉野や室生、南朝の北畠の独り勝ちだな、と思うこと頻り。 私は十代のころ、能楽にはまっていました。世阿弥の謡曲にのめればのめるほど、...
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Swan Song ―我が最愛の葛城磐之媛―

我が家は近鉄ケーブルネットワークに加入してテレビを視聴しています。いつも楽しみにしているのが、『大和の車窓』という運転席からの眺めの近鉄電車路線を30分間延々と流してくれる、ちょっとした旅気分の番組です。 『大和の車窓』ⒸKCN これは橿原...
飛鳥へ

世間虚仮、唯仏是真。すべて無駄、それでも生きてゆく。 ―私の『日出処の天子』論―

『日出処の天子』 Ⓒ山岸凉子 あれはコロナ禍の盛り、2021年でしたか、女性対象の匿名サイトの『山岸凉子作品好きな方』というトピックに参加して、遊んでいました。この手のサイトは玉石混交ですが、ときに玉どころか金脈まで見つけられるので、侮れま...
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尊敬するひと ―後醍醐天皇第一皇子 尊良親王―

『将軍家光の乱心 激突』 Ⓒ降旗康男 緒形拳さん主演映画『将軍家光の乱心 激突』、この1989年バブル経済末期の作品、ざっくりとあらすじを述べれば、乱心した徳川三代将軍家光が世継ぎの竹千代の暗殺を計画する、それを緒形拳さん扮する刑部を筆頭と...
飛鳥へ

彼の孤独は私の孤独 ―うたひじり 柿本人麻呂―

入相桜 Ⓒ小林古径 櫻花 開哉散 及見 誰此 所見散行 桜花咲きかも散ると見るまでに誰かもここに見えて散り行く 桜の花が咲いては散るかと思われるほどに、いかなる人々が、ここに現われては散りぢりに別れゆくのだろう。 柿本人麻呂 『万葉集』 1...
飛鳥へ

自由、私は自由! ―額田王 誰のものにもならない女―

平安時代の婚姻制度についてレポートを書いていて思ったのは、男も女も生家の実力如何、ということ。 『源氏物語』も『蜻蛉日記』も「女が生きるためには男について考えないといけない」という、もしかしたら今もなお連綿と続く「ああ、めんどくさ」な実情な...
飛鳥へ

このごろみやこにはやるもの ―南北朝 悪党と婆娑羅の時代―

私論ですが、『増鏡』の主人公は後鳥羽院だろうな、と。 我こそは新島守よ隠岐の海の荒き波風心して吹け 私こそが新しく来たこの島のあるじよ。隠岐の海の荒ぶる波や風ども、それを肝に銘じ、吹くがいい。 後鳥羽院『増鏡』 配所にあって、この勇ましさ。...
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2022.5.4 夢の淵へ 吉野宮滝遺跡

2022年5月4日みどりの日、県道37号桜井吉野線を南下し、南に背山と北に万古斧鉞の妹山樹叢を隔てる吉野川に到着。南都吉野の名高き妹背山です。裏道である桜井吉野線を使えば、奈良市街から1時間で吉野に着けます。早朝でもあり、渋滞知らずです。 ...
ならだより

2021.8.1 飛鳥から吉野山へ

私は四季では夏がいちばん好きで、それは万物の生きる力が漲る様に、その儚さの尊さに、胸を打たれるからです。私にとって夏とは、浸るもの耽るもの。2021年8月1日、飛鳥から吉野へ、遊びに向かいました。 ここは国営飛鳥歴史公園、キトラ古墳周辺地区...